ビーグル大塚がパンフレットに寄せたコメント

劇場公演第15弾「ノビ師」より

劇団の創立以来、演出はチャーリー軽木氏に依頼してきた。
自由な発想を生かす氏のやり方で、理屈っぽい自分の作品をどう表現するのか毎回楽しみだった。
だから「観客が、芝居の始まるまでの間に読むものなんて、堅苦しい挨拶じゃなくていい。」という彼の意見で、劇場公演のパンフレットのコメントは、チャーリー軽木氏の日常の徒然ごとを載せた。
Mama-チャリカルキという公演形態の時は、彼の奥さんの独りごとを載せた。
二人とも、私たちの目指す世界を愛してくれている。いつもノリノリだった。

だから、「今回別の演出を頼みます。扇田さんなら、さらに意外な世界を見せてくれると劇団員全員が確信したんです!」と言った時には、失望されると思った。
が、予想に反して氏は大いに喜んだ。
彼の奥さんも喜んだ。
二人して「出会いは至上」というオリジナル讃美歌の様なものを歌った。
即興で歌ってしまう所が凄い。

しかし見送りに行った空港ロビーのベンチに、体育座りでうなだれるチャーリーとその頭をなでる奥さんの姿があった。十年以上の付き合いだ。
「ごめんなさい」と心の中で呟いた。
…そして今日、新生チャリカルキがスタートする。
チャーリー氏に見て欲しいと思っていたら、インターネットに地元のTVのインタヴューに答える氏の姿があった。
「チャリカルキ?そんな劇団、知らないなあ。」

…思ったより、器の小さい人だった…。

ビーグル大塚

劇場公演

Mama-チャリカルキ

Mama-チャリカルキ 番外編

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